はじめに

人類の歴史がはじまって以来、食物を貯蔵することは重要な生活の営みの一つとして考えられ、いろいろ工夫されて発展してきました。そして、いまでは食物を貯蔵する方法としては、砂糖漬、塩漬、ぬか漬、粕漬、酢漬のような家庭で簡単にできるものから、缶詰、びん詰、レトルト食品、冷凍食品のような工業的に生産された加工食品まで、いろいろあります。

缶詰、びん詰やレトルト食品は、安全性、栄養面からみて、さらに経済性、保存性、便利さなどあらゆる面からみて、理想的な加工食品であるといえます。

食品工業における科学的研究の発展はめざましく、伝統的な缶詰、びん詰や冷凍食品のほかに、プラスチック・フィルムなどで包装されたレトルト食品など各種の食品、凍結真空乾燥法による乾燥食品、無菌包装食品、レンジ食品や超高圧ジャムまで、その生産技術は限りなく発展し、市場には新しい加工食品が続々と登場しております。

しかし、もっとも普遍性のある食品として、アメリカをはじめ、世界各国で広く、消費されているものは、缶詰であるといえましょう。

この「ハンドブック」は、缶詰、びん詰、それにレトルト食品について、ごく平易にまとめてみました。缶詰、びん詰、レトルト食品についての理解を深め、お役に立てれば幸いです。