57. 高真空缶詰とは何ですか?

高真空缶詰とは、今までの缶詰とは異なり、液汁を加えないか、あるいは少量のみ加え、高い真空下で密封した後、加熱殺菌を行った製品で、高真空パックとも呼ばれています。

缶内を高真空(80kPa以上)にすると、注入液や固形物内の水分の沸とう点が下がり、すばやく水蒸気が発生します。その水蒸気により効率的な加熱殺菌が可能となり、良好な品質の製品が製造できます。

この製品の特徴は、(1)原料のもつ良好な風味や肉質、あるいは栄養成分を保持できること、(2)液汁が少ないため、軽いこと、(3)余分な水分がない方が、その食品の持味を生かせる新しいスタイルの製品開発が可能なこと、などです。

現在市販されている高真空缶詰は調味液をあまり必要としない、焼魚や焼肉の缶詰、ひじき、うの花味付など、あらかじめ調理されたそうざい類の缶詰や、大豆、スイートコーン等の野菜缶詰などです。