研究所の概略

1928年(昭和3年)に研究部が設置されて以来、業界の技術研究問題に対処してきました。本会創立30周年を期し、業界各位の絶大な協力のもとに、1962年(昭和37年)、初めて研究所を開設、以来35年間、横浜市保土ヶ谷区の地で活動しておりました。施設の老朽化のため本会創立70周年記念事業として、1997年(平成9年)11月19日に横浜市金沢区福浦に新築移転しました。鉄骨3階建、敷地面積1,547m2(468坪)、建物面積1,710.9m2(518坪)、スタッフは所長以下10名で、食品化学、食品微生物学、食品工学の三部門からなり、缶詰、びん詰、レトル卜食品、無菌包装食品等に関する試験・研究・開発を行い、業界共通の技術・研究問題に取組み、わが国缶詰産業の向上・発展に貢献しています。

研究所の業務

研究所の業務は、缶詰を中心とした業界共通の技術・研究テーマを基本とし、(1)原材料の品質、衛生、安全性管理、(2)製品の品質、栄養に関する科学的研究、(3)新しい製造技術及び殺菌技術の開発、(4)微生物の耐熱性の研究及び適正殺菌方法の評価、(5)食品容器に関連する研究、(6)インターネットによる情報管理等が中心で、このほか会員からの要請により依頼試験、研究、技術情報の調査・提供及び技術指導等も行っています。

また、缶詰、びん詰、レトルト食品の技術を応用できる食品等の開発研究にも力を入れており、正会員・賛助会員を対象としたチルド食品研究会、食品包装プロセス研究会を運営しています。この研究会では、情報誌の発行、会議・講演会の開催を行っています。低酸性食品の対米輸出に当っては、FDAへの登録並びに申告業務の代行などの支援も行っています。さらに、国や会員との共同研究並びに委託研究・調査を実施しています。主なものは次の通りです。

  • 缶詰、びん詰、レトルト食品の品質評価
  • 各種容器の密封性評価
  • 缶詰、びん詰、レトルト食品の新しい製造技術
  • チルド食品の微生物的基礎研究
  • 加工包装食品の変敗微生物に関する研究
  • 加工包装機械に関する調査・研究
  • HACCP(危害分析重要管理点)に関する調査・研究

依頼試験については、結果だけでなく考察を加えて、きめ細かい要望に応じています。なお、依頼試験は所定の料金により実施しています。

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