ジャムの原材料の特長と、効果・効能

  

砂糖

ジャムのゼリー化と保存性に不可欠。
 ジャムは、適度なゼリー状の中に織りなす酸味と甘味がおいしさのポイントですが、甘味だけでなく、ペクチンのゼリー化には、酸とともに砂糖が大きな役割を果たしています。砂糖がペクチンを編み目のようにつなぎ、その編み目の中に水を抱え込んでしまうことにより、ゼリー化を促進するからです。

 また、ジャムは、保存性に優れた食品として知られていますが、この保存性は、砂糖には抱え込んだ水分をなかなか放さないという性質があるために、微生物が細胞の水分を奪われて活動できなくなることによるものです。砂糖をたっぷり使ったジャムや砂糖漬が腐りにくいのはこのためです。

砂糖は疲労回復の速効性特効薬。
 砂糖は、米やパンなどの主成分である炭水化物(糖質)の仲間です。体の中ではブドウ糖に変えられ、血液によって全身の細胞に運ばれ、心臓や筋肉を動かし、脂質とともにエネルギー源となります。仕事やスポーツで疲れると甘い物が欲しくなりますが、これは不足したものを早く取り戻そうとする、体の自然な要求です。

 疲労というのは、エネルギーを消費しすぎて、肝臓に貯蔵していたグリコーゲンが底をつき血液にブドウ糖を補給できなくなり、血糖値が著しく下がった状態。ひどい疲れを早くなおすには、まず血糖値を正常に戻さなければなりません。ところが一般の食品では食べてからブドウ糖になるまでに時間がかかります。砂糖なら消化吸収が早く、食べて数分のうちに血糖値を上げられるので疲れはすぐlこ回復します。つまり、砂糖は疲労回復に即効性がある優れた特効薬といえるのです。

脳のエネルギー源はブドウ糖。
 肉体的な疲労回復だけではなく、脳にもエネルギーを補給する必要があります。脳の重さは体重のおよそ2%程度。ところが、脳が使用するエネルギーは、私たちが摂取する全エネルギーの18%を費やしています。しかも、脳のエネルギー源はブドウ糖だけ。その必要とされる多量のブドウ糖も、脳に蓄積できるのはほんのわずかにすぎません。

 ブドウ糖が不足すると、脳の働きが悪くなり、イライラしたり、集中力が低下してきます。仕事や勉強など集中力と持続力が欲しいとき、ジャムなど砂糖の入った甘いものを食べると、脳に素早くエネルギーを送ることができるというわけです。

生活に潤いと安らぎを。
 人間は生まれつき、甘いものに惹かれます。それは、体が糖分を必要とするのはもちろんですが、心に楽しさと安らぎを与え、ストレスを取り除き、情緒を安定させるという優れた効果もあるからです。砂糖を上手に使った食事やデザートを囲めば、家族や友人、恋人とのコミュニケーションも豊かになり、生活に潤いと安らぎをもたらしてくれます。(精糖工業会)

 

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