コラム

季節のおススメ「今泉マユ子の缶詰・びん詰・レトルト食品コラム&レシピ♪」2018年9月3日更新

防災週間に缶詰びん詰レトルト食品を食べましょう

9月1日は防災の日、8月30日から9月5日までが防災週間となります。

防災の日は1923年(大正12年)9月1日(土)に発生した関東大震災にちなんだもので、関東大震災の教訓を忘れない、という意味と、この時期に多い台風への心構えという意味を含めて、1960年(昭和35年)に制定されました。

災害についての認識を深めるため、政府や地方自治体ではこの9月1日の時期にあわせ、その地域ごとに想定される災害に対応した訓練や、防災知識を高めるためのイベントなどを実施しています。

子育て世代や働き盛り世代の方はなかなか時間がなく防災訓練に参加しにくいかもしれませんが、ぜひお近くで実施している防災訓練に参加してください。

ということで今回は、災害が起きたあとに必要となる食事についてあらためてみてみることにします。

被災時の食事は、時間経過とともに考え方が変わっていきます。災害の規模によっては日常の食事状態に戻るまでには数カ月かかる場合もありますが、自助努力として最低でも1週間を目安に、それぞれの時期にふさわしい食品を備えることが必要です。

■災害が起こった直後(発災~3日目)

この時期は人命救助、火災が起こっていれば消火活動が優先される大混乱状態です。

電気、水道、ガスなどのライフラインはストップ、自宅はもちろん、避難先であっても救援物資はすぐには届かないと想定するべき時期です。
そうなると食事に手間をかけるのは難しいので、封を開けてすぐ食べられるものが重宝します。開けてすぐに食べられる缶詰やレトルト食品+飲料水など飲み物を準備しておきましょう。


■1週間は自分で乗り切る

災害の規模によっては、発災から3日を過ぎてもまだ混乱は続いている可能性があります。

被害が大きくなればなるほど復旧は遅れます。
この時期では避難所から自宅に戻り在宅避難を選択する人が増えますが、まだライフラインはストップしている可能性が高いため、カセットコンロとガスボンベも必ず準備しておきましょう。

熱源があれば家にある食べ物の活用範囲が広がります。しかも温かい食べ物は生きる気力になります。
これまでの大規模災害の例に見るように、道路が寸断され、物流は混乱していることが予測されるので救援物資はすぐには届きません。

この時期であっても、主食や主菜としてアルファ米や簡単に食べられる缶詰やレトルト食品、水や飲み物などの備蓄はやはり必要になってきます。

したがって、発災から1週間は自分で乗り切れるようにこれらの食品を備えて下さい。
この時期も開けてすぐに食べられる缶詰やレトルト食品などは重宝しますので、朝・昼・夜と家族が3食食べられるようにしておきましょう。

■約1週間後~体調を整えるとき

発災して1週間くらい経つと電気が回復してくる可能性が高まりますが、ここでやっと電気炊飯器、ポット、電子レンジなど家電の使用が可能になります。

救援物資が届き始めることも考えられます。
この時期はまだガスと水道は回復していないかもしれませんが、飲料水の備蓄があれば、かなりの食品が役立ちます。

ご飯を炊く事ができれば、レトルトのカレーやおかずの缶詰も役立ちます。
ただし、生活用水がないと洗い物ができないので、そうしたことへの配慮も必要です。

この時期にあってもいまだ流通がストップしていることは考えられるので、お店の棚は空っぽの状態かもしれません。災害時は生鮮食品が手に入りにくく、栄養の偏りから体調を崩しがちです。

この時期は体調管理に気をつけなくてはいけません。特に野菜不足による便秘や体調不良になることが多いので、意識して野菜を摂るようにしてください。

野菜類の入手困難に備えるという点からは、野菜ジュースやトマトジュースがあると心強いです。これでビタミン、ミネラル、食物繊維をとることができ、水分補給にもなり重宝します。他にも、フルーツ缶詰やドライフルーツ、ナッツ類、食欲がない時にもエネルギー補給ができるゼリー飲料など、これらは発災からすべての時期で利用度が高いのであると安心です。

★★備蓄する時のポイント

◆被災時は全てのライフラインが止まることを想定し、缶詰やレトルト食品を中心に常温保存が可能で開けてすぐに食べられるものを。
◆災害時にしか使わない特別な食品というよりは、普段食べ慣れているもので自分や家族が好きなものを選びましょう。
◆カセットコンロとガスボンベを用意しておけば加熱調理ができ、活用できる食品の範囲が広がります。
◆備蓄品だからとしまい込まずに普段の食事で食べて消費し、また買い足して賞味期限切れを防ぎましょう。これをローリングストックと言います。

今回は「防災週間」でしたので、災害時の食事についてあらためて書きました。詳しくは、以前特集した、「今泉マユ子の 【おいしく、しっかり災害に備える!身近な防災食】」のコラムシリーズをご覧ください。

▼▼レシピはこちら『防災週間に食べたい缶詰びん詰レトルト食品レシピ』

◆さけのディップ
材料:作りやすい分量 
----------------------------------------------------------------
鮭水煮缶……1缶
青ねぎ(小口切り)……大さじ1(5g)
レモン果汁……小さじ1
おろしにんにく……少々
黒コショウ……少々
----------------------------------------------------------------
作り方
①ポリ袋に缶汁ごとさけ、他の材料も全て入れて混ぜる。
②クラッカーやパンにのせて、レタスや焼き海苔に巻いて食べたり野菜のディップに。