(缶詰時報 2010年1月号掲載)


年おめでとうございます。会員企業の益々のご発展を祈念いたします。

型インフルエンザに翻弄されている状況が続いているのではないでしょうか。昨年春先に突然の流行、驚きました。発生源はメキシコで養豚業の周辺からとの見解でした。もっとも弱毒性ということで、安心はしていたように見受けられましたが通勤時の車内はマスクで覆われていました。今もその状況は変わりません。インフルエンザの新型は強毒性の鳥インフルエンザを想定していたようですが、むしろ今回の弱毒性から万一の強毒性に転化した場合のシミュレーションを国レベルで想定しておくべきではないかと考えます。ワクチンの開発と製造は一刻の猶予も許されないと思います。ワクチン接種の順番をめぐってあたふたとしているようでは危機管理能力の欠如といわれても仕方ありません。とはいえ流行しないことを願うしかありませんが。本来、ウイルスの大きさは1mmの4万分の1から10万分の1です。従って、一般的なマスクではウイルスを100%シャットアウトすることは到底困難です。
         

せめてもの防衛手段としてマスク買いに走らざるをえないのはわからないでもありませんが。新型インフルエンザの最悪の事態は外出禁止の発令でしょうか。この場合の生活に必要な水や食糧をどのようにして調達および配分していくことも議論されるべきで、食品の製造に関しては本会会員企業の協力が不可欠です。全国の会員企業への食糧の製造、配分などのロードマップの作成を準備しておかなければならないと痛感する次第です。

年は宇宙飛行士の若田光一氏が有人宇宙施設“きぼう”で長期にわたり宇宙に滞在されました。滞在中の宇宙食は大変な興味をもって紹介されておりました。加工食品の位置づけも世の中の変化によってめまぐるしく変わっていくようにも感じます。古きよきものと新しさのコラボで安心、安全と斬新さをアピールしていただければと思います。

員企業にご支援いただきますよう業務に精励していく所存ですので、本年もよろしくお願いいたします。
 

(研究所長 駒木 勝)


<2009年11月の主な業務>

試験・研究・調査

  1. トランス脂肪酸とレトルト殺菌に関する調査

  2. 変敗品から分離した C. thermosaccharolyticum の耐熱性測定

  3. レトルト温度分布が殺菌値に及ぼす影響

  4. 振動式熱交換器における温度シミュレーション

  5. インターネットによる情報管理

  6. データベースの実用化

依頼試験

 新規受付30件、前月より繰り越し22件、合計52件。うち完了31件、来月へ繰り越し21件。

主要項目:貯蔵試験、揮発性成分分析、ヒスタミン定量、油脂特数測定等、異物検定、原因究明(膨張、異臭、穿孔、変色、変敗)、結晶物同定、加熱履歴判定、品質評価、菌株同定、微生物接種試験、菌株分与、耐熱性試験、生菌数測定、容器試験(性能、密封)、熱伝達測定、試製、英文証明書作成、ホームページ管理、通関統計データ処理

その他

  1. 第58回技術大会研究発表および事務局業務

  2. 静岡県工業研究会主催「食品技術研究会」講演

  3. 食品研究所長会出席

  4. 基礎技術講習会開催・講師担当

  5. レトルト食品ワークショップ開催

  6. 理事会総会出席

  7. 研究会(チルド食品情報原稿作成および会議開催準備)

  8. FDA管理サービス関連業務

  9. 会員サービス他(技術相談、文献調査、見学応対、電話、電子メール回答)


Update 2010/1/8

    >> 日本缶詰びん詰レトルト食品協会ホーム

  

Copyright (c) 2010, 日本缶詰びん詰レトルト食品協会 / Japan Canners Association, All rights reserved