新年のご挨拶

西会長あけましておめでとうございます。

昨年1月に発生した新型コロナウイルス感染症により世界は一変しました。感染拡大を防止するために仕事や旅行などでの移動が大幅に制限されたほか、人との接触をできるだけ少なくすることが求められるなど日常生活が様変わりし、交通や観光、外食産業などを中心に経済的にも大きな打撃を受けました。一方、テレワークの推進や外出の自粛により家庭で過ごす時間が増えたため、家族の会話や自宅で食事する機会が多くなったほか、規則正しい生活を心がけることや運動習慣の増加が見られるなど生活者の意識も変化しました。食に携わる我々会員企業各社は新しい生活様式における食へのニーズをしっかりと把握し、時代に合った食品を提供するべく尽力してまいります。

 また昨年は梅雨前線が本州付近に停滞したことにより大雨や日照不足が日本各地で発生し、農産物が大きな被害を受けました。缶詰・びん詰・レトルト食品は原材料に農畜水産物などの第一次産品を多く使用しているため、原材料の安定的かつ多角的な調達を重要な課題と捉え、ご利用いただく方々へ着実に製品をお届けできるよう努めてまいります。

本会は公益社団法人として「普及啓発事業」、「調査・情報伝達事業」、「人材育成・相談事業」、「研究開発事業」の4つの公益目的事業を中心に、会員企業の相互扶助を目的とした共益事業や、検査器具や書籍等の斡旋を行う収益事業など様々な事業に積極的に取り組んでおります。

普及啓発事業としましては、昨年は消費者向けポータルサイトの充実化を図るとともに、より幅広い層への普及啓発を目的としてInstagramによる情報発信を追加しました。インターネットによる情報提供は今後も重要な位置を占めていくことから、本年もホームページやSNSを通じ、缶詰、びん詰、レトルト食品の利便性や安全性を生活者に認知していただくことを心がけて実施してまいります。

調査・情報伝達事業は、国内の缶詰、びん詰、レトルト食品の生産状況を調査し四半期毎や年間の統計を公表するほか、税制や貿易に関する国内外の情報や容器包装リサイクル法など国内の諸規制について情報収集に努めるとともに、缶詰時報やホームページを通じて皆様に情報提供できるよう引き続き実施してまいります。

人材育成・相談事業は、主に会員企業の技術者の資質向上を目的とした殺菌管理、品質管理、密封技術等の各種講習会を本年も開催いたします。会員企業各社にとって従業員教育は製品の安全性向上に欠かせないものであるため、本会は講習会の開催を通じ会員企業を支援してまいります。また食品表示基準や食品衛生法などの改正・施行等による法規制の変化に関しましては、的確な情報収集に努め、会員企業等からのご相談に積極的に対応してまいります。

研究開発事業は、缶詰・びん詰・レトルト食品における安全性や品質の向上に寄与する基礎研究や新技術開発を行うほか、会員企業等からの依頼試験について迅速かつ的確に実施してまいります。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大がなかなか収まらない中、社会において新しい生活様式への模索が始まっています。この動きはポストコロナの時代においても継続し、人との関わり方や健康への配慮、働き方の多様化など多くの面で新しいステージへと進んでいくことでしょう。本会としても会員企業各位がこの流れを着実に捉え新たなビジネスへ向けて進んでいけますよう、精一杯支援させていただきます。

最後に本年も関係各位に一層のご支援とご協力をお願いするとともに、本年が皆様方にとってより良い年になりますように祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。

 

令和3年 元旦

 

公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会
会長 久代会長サイン
(うらかみ ひろし)

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