新年のご挨拶

西会長あけましておめでとうございます。

昨年は5月より新しく「令和」に改元され、新天皇陛下御即位の様々な式典やパレードが11月にかけて執り行われました。新しい時代の幕開けを和やかな雰囲気でお祝いできたことを心よりお慶び申し上げます。この新しく始まった「令和」の時代の日本に於いては、総人口や生産年齢人口減少の加速、単身世帯の構成比の上昇といった事象が確実に進展致します。それに伴い、国民の生活パターンや食スタイルも少なからず変化していくことでしょう。協会会員企業各社様に於かれましては、お互い切磋琢磨して時代の変化に適合した価値を提供し、この新しい時代の缶詰・びん詰・レトルト食品業界を大いに盛り上げて頂きたいと思います。本協会も会員企業各社様を精一杯支援して参る所存です。

 一方で、昨年も度重なる台風が日本列島を襲い、各地に深い爪痕を残しました。被災された方々には心よりお見舞いを申し上げます。近年このような災害が常態化する中、被災地の支援や災害備蓄品として、私たちの提供する缶詰・びん詰・レトルト食品は大きな役割を担っておりますが、同時に私たち自身が被災するリスクも看過出来なくなってきております。新しい「令和」の時代には、平時から有事に備えたBCPを鍛えておくことが今まで以上に求められてくるものと思います。

さて本協会は公益社団法人として「普及啓発事業」、「調査・情報伝達事業」、「人材育成・相談事業」、「研究開発事業」の4つの公益目的事業を柱に、会員企業の相互扶助を目的とした共益事業や検査器具や書籍等の斡旋を行う収益事業など、様々な事業に積極的に取り組んでおります。

普及啓発事業としましては、昨年は消費者向けポータルサイトについて、視認性や情報の取り込みやすさの向上を目指してコンテンツデザインを一新しました。内容も従来からの料理レシピや缶詰、びん詰、レトルト食品の製造工程、Q&A等のほかに、料理の専門家によるレシピなど新しいコンテンツもアップしました。本会の普及啓発活動はすぐに結果が見えるものではありませんが、本年もホームページを通じ、消費者に缶詰、びん詰、レトルト食品の利便性や安全性を認知していただくことを心がけ事業を実施して参ります。

調査・情報伝達事業では、国内の缶詰、びん詰、レトルト食品の生産状況を調査し四半期ごとや年間の統計を公表するほか、税制や貿易に関する国内外の情報や容器包装リサイクル法など国内の諸規制について情報収集に努めるとともに、缶詰時報やホームページを通じ、引き続き皆様に情報を提供して参ります。

人材育成・相談事業では、主に会員企業の技術者の資質向上を目的とした各種講習会を本年も開催致します。製品の安全性向上のためには従業員教育は欠かせないものであり、本会は講習会の開催を通じ支援して参ります。また食品表示基準に基づく新表示への移行に対する経過措置期限が本年3月までとなっているため、的確な情報収集に努め、皆様からのご相談に対応して参ります。

研究開発事業では、缶詰、びん詰、レトルト食品における安全性や品質の向上に寄与する基礎研究や新技術開発を行うほか、会員企業等からの依頼試験について迅速かつ的確に実施して参ります。

本年は7月から8月にかけて東京オリンピックが開催され、世界から多くの方々が来日されることになります。56年前に開催された先の東京オリンピックが、その後の日本の経済成長の起爆剤になったように、今回のオリンピックが新しい時代に於ける日本の更なる進化のきっかけとなることに大きな期待を寄せております。また、本年は日本の食品企業にとってHACCPによる衛生管理の義務化が始まる年でもあります。これも一つのきっかけとして、私たち食品企業の品質保証力の更なる向上につなげるべく、一緒になって取り組んで参りたいと思います。

最後に、缶詰・びん詰・レトルト食品業界の更なる発展と、本年が皆様方にとってよりよい年になることを祈念致しまして、新年のご挨拶と致します。

 

令和2年 元旦

 

公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会
会長 久代会長サイン
(うらかみ ひろし)

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