新年のご挨拶

西会長あけましておめでとうございます。

昨年は6月の大阪北部地震を始め、7月の西日本を中心とした集中豪雨、9月には北海道胆振地方の地震、大型台風の上陸と続き、自然災害の多い年でした。特に7月豪雨では土砂崩れや河川の氾濫などにより多くの方が犠牲になるなど平成に入ってから最悪の豪雨災害となりました。また9月の北海道地震では北海道全域で停電となるいわゆるブラックアウトが発生し、住民生活に大きな支障が出ました。これらの災害により宿泊や飲食関係を中心に個人消費が落ち込んだほか、生産設備の被災や物流網の寸断などにより国内生産や輸出がマイナスになるなど経済活動にも大きな影響を及ぼしました。しかしながら中期的は緩やかながら景気回復は持続するものとみられており、本年はさらなる内需拡大に期待したいものです。

食品工場衛生に関しては、昨年15年ぶりに食品衛生法が改正されました。今回の改正は食生活の変化や食のグローバル化に対応するためのものですが、やはり食品製造業にとってはHACCPによる工場衛生管理の義務化が最も関心の高いものです。HACCP管理は工場の規模や製造品目に応じ弾力的な衛生管理を行うもので、製品の安全性が向上します。すでに多くの会員企業がHACCP管理に取り組まれていると推察しますが、2020年の施行に向けしっかりと準備を整えていく必要があります。

本会は公益社団法人として「普及啓発事業」、「調査・情報伝達事業」、「人材育成・相談事業」、「研究開発事業」の4つの公益目的事業を中心に、会員企業の相互扶助を目的とした共益事業や、検査器具や書籍などの斡旋を行う収益事業など様々な事業に積極的に取り組んでおります。

普及啓発事業としましては、昨年消費者向けの情報を集めた専用のポータルサイトを缶詰の日である10月10日に開設しました。コンテンツには缶詰やびん詰、レトルト食品の製造工程やQ&A、料理レシピなどを見やすく配置し楽しく利用いただけるよう工夫しました。本年はこのサイトについて利用率の高いコンテンツをさらに充実させるなどより多くの方々にご利用いただけるよう作り込んでまいります。

調査・情報伝達事業では、国内の缶詰、びん詰、レトルト食品の生産状況を調査し四半期ごとや年間の統計を公表するほか、税制や貿易に関する国内外の情報や容器包装リサイクル法など国内の諸規制について情報収集に努めるとともに、缶詰時報やホームページを通じ皆様に情報提供できるよう引き続き実施してまいります。

人材育成・相談事業では、主に会員企業の技術者の資質向上を目的とした各種講習会を本年も開催いたします。本年は2020年からのHACCP管理の義務化に向けてHACCP講習会のカリキュラムを一新します。またHACCP管理において計画の作成および推進のためのマニュアルを発行し支援してまいります。このほか表示関連を中心とした各種法令に関しては的確な情報収集に努め、皆様からのご相談に対応してまいります。

研究開発事業では、缶詰、びん詰、レトルト食品における安全性の向上に寄与する基礎研究や新技術開発を行うほか、会員企業等からの依頼試験について迅速かつ的確に実施してまいります。

本年は5月に皇太子様が新天皇に即位され新しい元号がスタートします。新元号とその発表時期は未定ですが、我が国が次の時代に向けて新たな一歩を踏み出すことになります。本会としても時代の流れをしっかりと認識し会員各位をはじめ皆様のお役に立てるような事業運営に努めてまいります。 最後に本年も関係各位に一層のご支援とご協力をお願いするとともに、本年が皆様方にとってよりよい年になりますように祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。

最後に、本年も関係各位に一層のご支援とご協力をお願いするとともに、本年が皆様方にとってよりよい年になりますように祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。

 

平成31年 元旦

 

公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会
会長 久代会長サイン
(にし ひでのり)

このページの上部へ